小松原ご法難

1264年11月11日。
地頭の東条景信らが日蓮を亡きものにしようと小松原にて待ち伏せ、一行に襲いかかり、弟子や信徒たちが命を落とし、あるいは重傷を負うという事件がありました。

このとき日蓮さんは、景信に馬上から刀で切りつけられ、額を負傷。
さらに矢を受け、片腕を折られるという重傷を負いましたが、工藤吉隆の家来たちが駆けつけて救出され、九死に一生を得ました。

日蓮さんは、1222年2月16日のお生まれですから、42才のことでした。
弟子を殺され、自身も重傷を負わされた日蓮さんのお気持はいかほどであったでしょうか。

この事件を機に、法華経広宣流布する我こそは、お釈迦様の言われる法難を受ける身であるとの自覚を深くされ、日本第一の行者であると弟子たちにも宣言され、ますます正法伝道を仏に誓い、ふたたび鎌倉に入っていきました。