鎌倉にて布教をはじめる

日蓮さんは故郷をでて、幕府のある鎌倉に移られました。

鎌倉での生活は松葉谷を拠点として、街頭に出て熱心に法を説かれたといわれていますが、教えになっとくして帰依するものあり、他方でそしり妨害するものあり。

一般の人にむけてはなしをされるわけですから、そのお話しは例えばなしを用いたとてもわかりやすくて、親しみのあるものだったことでしょう。

日蓮さんはじつに多くの手紙を信者さんにかいておられます。
とても筆まめな方でした、
そこからよみとれるのは、信者さんとその家族を思いやり、正しい道に導く情愛に満ちたやさしい日蓮さんです。

鎌倉にでてきてからというもの、たびかさなる天変地異をまのあたりにし、このように多くの民が地獄の苦しみを受けるのは何故かという、大きな疑問を持つようになるのでした。