二十歳のころより比叡山をはじめ、南都、高野山にてご修行を開始されました。
のちの著作、書簡にみられる既博な知識は、まさにこの間の約十ヶ年に及ぶ学問修行の成果でありましょう。
天空に上らんとする臥龍のごとき、日蓮さんであったことでしょう。
恵まれた環境で育たれて不幸の陰というものがまったくなく、またご自身で学問で思い悩むということがなかったと思われます。
偏見やバイアスなく、ものごとをフラットにとらえて客観的に議論を推し進める姿勢、弱いものには情をかける行為は日蓮さんのもつ人格であり、大変魅力的な方であったでしょう。